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フランス版お屠蘇 [モンペリエ]

私の実家では、クリスマスが終わると清酒と本味醂、屠蘇散を買って来ては
家で「お屠蘇」を仕込み始める。父方も母方の実家もお屠蘇を飲む習慣があったので
正月にお屠蘇を飲むのは、お節や餅を食べると同様、当たり前だと思っていたが、
意外にお屠蘇自体を知らない日本人が周りに結構いたりする。

しまいには、君の家だけじゃないの?なんて言われてしまう始末。

という事で、お屠蘇について。
実は私もあまり詳しくないので調べる良い機会。

屠蘇散
CIMG5077.jpg

「屠」とは一年中の邪気を払い
「蘇」とは病を避け、長寿延命や無病息災を願うことを意味するらしい。

昔は、各家庭で生薬を調合し赤い三角の袋に入れ、大晦日から井戸に吊しておき、元旦の朝にお酒にしばらく浸して飲んでいたらしいが、現在では年末になると普通のスーパーでも、本味醂の棚に置いてある。

屠蘇散には、「白朮(びゃくじゅつ)」(オケラの根茎)、「防風 (ぼうふう)」(トウスケボウフウの根)、「桔梗 (ききょう)」、「陳皮(ちんぴ)」(ウンシュウミカンの果皮)、「桂皮(けいひ)」(シナニッケイの樹皮)、山椒(さんしょう)など数種類の生薬が入っている。

昔は正月の儀式の中で飲まれるのが主だが
健胃薬や、初期の風邪にも効くことから風邪予防の薬としても飲まれていたそう。
寒い時期、また普段より食べ過ぎ、飲み過ぎにもなりやすいお正月に、ごちそうとあわせて飲むのは、単なる儀式だけでなく、健康のためにも理にかなっていますね。

私はこのお屠蘇が子供の頃から大好きで冬休みが終わり、学校が始まっても2月中旬まではずっと飲んでいた。仏で正月を迎える度に、餅やお節よりお屠蘇が何よりも恋しくなる。

最近、私はよくこれをホットワイン(Vin chaud:ヴァン・ショー)に使う。

普通、ホットワインというと赤ワインを使われる事が多いが
フランスの北のほうでは白ワインのホットワインも有名。

屠蘇散を使うときは、白ワインを使ってホットワインを作る。
このホット屠蘇ワイン、国籍問わずに結構人気でいつ持って行ってもすぐになくなる。

CIMG5098.jpg

お屠蘇はどくとくの味、香り(養命酒のような)がするので、苦手な人もいるが
ワインと一緒にするとクセもそれほど出ず、ほどよくなる。
屠蘇好きの私からしたら、少し物足りないが。。でも美味しいのには変わりはない。

我流ホットワインの造り方(ワインは赤白どちらでも)

1、鍋に砂糖と少量の水を入れシロップを作る。
2、水分が飛び、シロップが茶色くなりかけたら一気にワインを投入。
3、オレンジ果汁(ジュースでも可)、リンゴや洋梨、シナモン、グローブなどを入れる。
4、ハチミツで甘さを調節して沸騰する前に、火から下ろし、
  ちょっと冷ましてから屠蘇散を入れて数時間、漬けておく。
5、香りが出て来たら、屠蘇散を取り、もう一度あっためて、コップに注いでできあがり。

アルコールが弱い人、子供用は、沸騰させてアルコールを飛ばせば良い。
ただ、もし屠蘇散を使うのであれば、最後の温める時は沸騰は避けるように。
香りが飛んでしまうので。

さぁ、今年の正月はホット屠蘇ワインで新年を迎えてはいかがでしょう♪
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コメント 2

クミ ナカムラ

お屠蘇ってそんなに生薬入っていたのね。お酒だけかと思ってた。だから飲んだことナイかも。。
Vin chaud!!ストラスブールで飲みました。ちょっとニガテ…でもレシピ美味しそう!
by クミ ナカムラ (2011-12-20 20:21) 

taskbon

ストラスブールは白のvin chaudがありますもんね。
苦手な人はオレンジジュースを少し多めに、これなら美味しく頂けると思いますよ。
お試しあれ〜♪♪


by taskbon (2011-12-22 13:07) 

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