シャンパン [醸造学]
ハンガリーから戻ってきて、すぐ翌日からは普段の生活に戻り
ブログを書く時間もなく、あっという間に2週間が過ぎてしまいました。
いろいろとネタはあったのですが……。
今日は知り合いの誕生日だったので、
夜中にちょっと集合して、シャンパンで乾杯!
シャンパンは「ゴッセ」を購入。
という事で今回はシャンパンについて。
Champagne(シャンパン)は、AOC(Appellation d'Origine Controlee)=「原産地呼称」に基づき、産地、使用品種(3種:Chardonnay,Pinot munier,Pinot noir)、収穫、醸造方法などなど厳しく規定がある。
それをすべてクリアしないと、「シャンパン」と表示してはいけない。
どこかの「自由の国」では、そんなの関係なしに
自国のスパークリングワインをシャンパンと表記している。
もちろんシャンパンの作り手が怒っているのは言う間でもない。
フランスではシャンパン以外のスパークリングワインはすべてVin mousseux(ヴァン・ムスー)と呼ばれる。
Vin mousseuxの醸造法はいくつかあるが、シャンパンの造り方は1種類しかない。
それが「Methode champenoise」(シャンパン方式)
この醸造方法は大きく2段階に分けられる。
1段階:白ワインと同じ課程で(赤ブドウも同様)、ベースとなるいろんなタイプの白ワインを作る。
2段階:それらをassemblage、酒石酸の安定化が終わった後に、二時発酵を瓶内でさせる。
現在ではシャンパンと呼べるもの以外のスパークリングワインに関しては「Methode champenoise」(シャンパン方式)使用と表現してもいけない。
「Methode traditionnelle」(メトッドゥ・トラディシオネル)と表記される。
その他にVin mousseuxを作る方法は他にもいろいろある。
例えば「methode charmat」(シャルマ方式)。
ちなみに「methode“en cuve close”」(キュベ・クローズ)もこれに当たる。
これは、二次発酵も密閉したタンクの中で行うというもの。一気に大量に生産でき効率は良い。
もちろんこちらのボトルの方が安価である。他には最後にガスを注入する方法など。
では、シャンパンができるまでについてもうちょっとだけ細かく書こうと思う。
1、Le pressurage(ブドウの圧搾)
シャンパンの使用品種の中には赤ブドウも使われるのでプレスの圧力は軽め。プレス機もシャンパーニュ特有の上下表面積が大きなプレス機。
2、Le debourbage et la fermentation (デブルバージュと発酵)
発酵前にデブルバージュ(清澄作業)を行う。主にベントナイトを使用するがシャンパーニュでは使用量が少なめ(25〜30g/hl)。
発酵は樽で行うかタンクで行うかはワイナリーによって違う。ただ温度管理などが大変なので(15〜20℃が基本)、タンクでの発酵を行うところが多い。
3、La fermentation malolactique(MLF)
マロラクティック発酵は、乳酸菌を添加してリンゴ酸から乳酸に転換される発酵の事。これにより酸味の低減、複雑味、フレーバー、微生物の安定化が見込める。ただ、MLFは悪い影響を与える時もあるので、これを行うどうかはワイナリー次第。ちなみに今日、飲んだゴッセはMLFをしていない。
4、Assemblage(調合)
畑、年度、品種の違うワインをブレンドします。そのためシャンパンには年度の記載がない。ただ、良いブドウが収穫された年などには同年のブドウだけを使い、特別にヴィンテージワインとして年数が記載され市場に出る事もある。
5、Le tirage en bouteille(瓶内2次発酵のためのリキュール添加)
ブレンドしたワインにシャンパン用の酵母(他の酵母にくら澱など固まりやすい)、糖を添加した(添加量:サッカロース500g/l)Liqueur de tirage(リキュール・ド・ティラージュ)と呼ばれる液体を加え、瓶詰めを行う。
6、La fermentation alcoolique(prise de mousse)
瓶内で二次発酵させカーブ内で最低15ヶ月ねむらせる。
7、La Remuage
澱(酵母の死骸)を瓶口に集める作業。数週間かけて少しずつ瓶をかたむけ、最終的に倒立状態にする。
8、Le degorgement(澱抜き)
特別な溶液に瓶口を浸し、澱部分を凍らせて、抜栓する。
するとガス圧で凍った部分が飛び出し、澱抜きは終了。
9、Dosage(門出リキュールの添加)
澱を除去した際に減ってしまった液量を補充する。シャンパンのタイプによって門出リキュール(liqueur d'expedition)の糖度も異なる。
これでコルク、針金、ラベルを貼って晴れてシャンパンが市場に渡る。
こんな感じです。
ブログを書く時間もなく、あっという間に2週間が過ぎてしまいました。
いろいろとネタはあったのですが……。
今日は知り合いの誕生日だったので、
夜中にちょっと集合して、シャンパンで乾杯!
シャンパンは「ゴッセ」を購入。
という事で今回はシャンパンについて。
Champagne(シャンパン)は、AOC(Appellation d'Origine Controlee)=「原産地呼称」に基づき、産地、使用品種(3種:Chardonnay,Pinot munier,Pinot noir)、収穫、醸造方法などなど厳しく規定がある。
それをすべてクリアしないと、「シャンパン」と表示してはいけない。
どこかの「自由の国」では、そんなの関係なしに
自国のスパークリングワインをシャンパンと表記している。
もちろんシャンパンの作り手が怒っているのは言う間でもない。
フランスではシャンパン以外のスパークリングワインはすべてVin mousseux(ヴァン・ムスー)と呼ばれる。
Vin mousseuxの醸造法はいくつかあるが、シャンパンの造り方は1種類しかない。
それが「Methode champenoise」(シャンパン方式)
この醸造方法は大きく2段階に分けられる。
1段階:白ワインと同じ課程で(赤ブドウも同様)、ベースとなるいろんなタイプの白ワインを作る。
2段階:それらをassemblage、酒石酸の安定化が終わった後に、二時発酵を瓶内でさせる。
現在ではシャンパンと呼べるもの以外のスパークリングワインに関しては「Methode champenoise」(シャンパン方式)使用と表現してもいけない。
「Methode traditionnelle」(メトッドゥ・トラディシオネル)と表記される。
その他にVin mousseuxを作る方法は他にもいろいろある。
例えば「methode charmat」(シャルマ方式)。
ちなみに「methode“en cuve close”」(キュベ・クローズ)もこれに当たる。
これは、二次発酵も密閉したタンクの中で行うというもの。一気に大量に生産でき効率は良い。
もちろんこちらのボトルの方が安価である。他には最後にガスを注入する方法など。
では、シャンパンができるまでについてもうちょっとだけ細かく書こうと思う。
1、Le pressurage(ブドウの圧搾)
シャンパンの使用品種の中には赤ブドウも使われるのでプレスの圧力は軽め。プレス機もシャンパーニュ特有の上下表面積が大きなプレス機。
2、Le debourbage et la fermentation (デブルバージュと発酵)
発酵前にデブルバージュ(清澄作業)を行う。主にベントナイトを使用するがシャンパーニュでは使用量が少なめ(25〜30g/hl)。
発酵は樽で行うかタンクで行うかはワイナリーによって違う。ただ温度管理などが大変なので(15〜20℃が基本)、タンクでの発酵を行うところが多い。
3、La fermentation malolactique(MLF)
マロラクティック発酵は、乳酸菌を添加してリンゴ酸から乳酸に転換される発酵の事。これにより酸味の低減、複雑味、フレーバー、微生物の安定化が見込める。ただ、MLFは悪い影響を与える時もあるので、これを行うどうかはワイナリー次第。ちなみに今日、飲んだゴッセはMLFをしていない。
4、Assemblage(調合)
畑、年度、品種の違うワインをブレンドします。そのためシャンパンには年度の記載がない。ただ、良いブドウが収穫された年などには同年のブドウだけを使い、特別にヴィンテージワインとして年数が記載され市場に出る事もある。
5、Le tirage en bouteille(瓶内2次発酵のためのリキュール添加)
ブレンドしたワインにシャンパン用の酵母(他の酵母にくら澱など固まりやすい)、糖を添加した(添加量:サッカロース500g/l)Liqueur de tirage(リキュール・ド・ティラージュ)と呼ばれる液体を加え、瓶詰めを行う。
6、La fermentation alcoolique(prise de mousse)
瓶内で二次発酵させカーブ内で最低15ヶ月ねむらせる。
7、La Remuage
澱(酵母の死骸)を瓶口に集める作業。数週間かけて少しずつ瓶をかたむけ、最終的に倒立状態にする。
8、Le degorgement(澱抜き)
特別な溶液に瓶口を浸し、澱部分を凍らせて、抜栓する。
するとガス圧で凍った部分が飛び出し、澱抜きは終了。
9、Dosage(門出リキュールの添加)
澱を除去した際に減ってしまった液量を補充する。シャンパンのタイプによって門出リキュール(liqueur d'expedition)の糖度も異なる。
これでコルク、針金、ラベルを貼って晴れてシャンパンが市場に渡る。
こんな感じです。
2011-11-11 18:25
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コメント(3)
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シャンパン飲みた~い!!!
by aki* (2011-11-15 06:21)
お久しぶり!みずほです(^^)v
スマホにしたからパソコン使わない私もブログ見れるようになりました(笑)
これから遡って見せてもらいます☆
来月の帰還、待ってるよ(^^)/
by pon (2011-11-15 18:36)
>akiさん
分かります。無性に泡を飲みたくなる時ありますよね♪
>ponさん
久しぶり!!ブログ訪問ありがとうございます!
年末、お会いしましょう♪♪
by taskbon (2011-11-15 20:14)