窒素化合物 [醸造学]
第2回は、ワインをできるにあたってとっても大切な「窒素化合物」です。
酵母が食べているのは糖だと思われていますが
実はそうではなく、果実中にある窒素化合物をエネルギー源として
働いているのです。ですから、ワインができるにあたって窒素化合物は必要不可欠。
窒素化合物に大きく分けて2つ。
Azote Mineral 無機能窒素
・アンモニア(NH4)として
果実中に30-150mg/l(窒素全体の2〜20%)
ワイン中に10mg以下(酵母が栄養素として使われるため)
・リン酸案(Ammonium phosphate)硫酸案(Sulfate)の添加が
認められている(300mg/l以下)
Azote Organique 有機能窒素
この中で代表的なのが、下記の3つ。
Acide Amine :アミノ酸
・窒素全体の30ー40%を占める
・アルコールやアルデヒド、エステルの生成に関わりがある
・含有量に関しては土地や品種、気候に影響するのでさまざま(150-500mg/l)
Peptide:ペプチド
・アミノ酸がペプチド結合したもの
・分子量は10000以下
・タンニンやリンタングステン酸によって沈殿の原因
・窒素全体の60〜80%を占める!
白ワイン:60〜300mg/l
赤ワイン:90〜500mg/l
Proteine:タンパク質
・窒素全体の3〜10パーセント
・特にシャルドネ・ソーヴィにヨン、ピノ・ノワールは他の品種に比べ多く含まれる。
・タンニンや熱により、沈殿する原因になる
・除去にはベントナイトを使用
酵母が食べているのは糖だと思われていますが
実はそうではなく、果実中にある窒素化合物をエネルギー源として
働いているのです。ですから、ワインができるにあたって窒素化合物は必要不可欠。
窒素化合物に大きく分けて2つ。
Azote Mineral 無機能窒素
・アンモニア(NH4)として
果実中に30-150mg/l(窒素全体の2〜20%)
ワイン中に10mg以下(酵母が栄養素として使われるため)
・リン酸案(Ammonium phosphate)硫酸案(Sulfate)の添加が
認められている(300mg/l以下)
Azote Organique 有機能窒素
この中で代表的なのが、下記の3つ。
Acide Amine :アミノ酸
・窒素全体の30ー40%を占める
・アルコールやアルデヒド、エステルの生成に関わりがある
・含有量に関しては土地や品種、気候に影響するのでさまざま(150-500mg/l)
Peptide:ペプチド
・アミノ酸がペプチド結合したもの
・分子量は10000以下
・タンニンやリンタングステン酸によって沈殿の原因
・窒素全体の60〜80%を占める!
白ワイン:60〜300mg/l
赤ワイン:90〜500mg/l
Proteine:タンパク質
・窒素全体の3〜10パーセント
・特にシャルドネ・ソーヴィにヨン、ピノ・ノワールは他の品種に比べ多く含まれる。
・タンニンや熱により、沈殿する原因になる
・除去にはベントナイトを使用
有機酸 [醸造学]
ワイン醸造学を学ぶうえで、まず最初に出て来る項がワインの有機酸。
ワインに含まれる有機酸=3〜9g/l
pH=2.8〜3.5
(pHが7より小さければ酸性、大きければアルカリ性)
☆ブドウ由来の酸☆
13種類の酸が存在する
Ac.Tartrique(酒石酸),Ac.Malique(リンゴ酸),Ac.Citrique(クエン酸)
Ac.Ascorbique(アスコルビン酸),Ac.Oxalique(シュウ酸),Ac.Uronique(ウロン酸)
Ac.Glycolique(グリコール酸),Ac.Fumarique(フマ産),
Ac.Shikimique(シキミ酸),Ac.Gluconique(グルコン酸),Ac.Mucique(粘液酸)
Ac.Galacturonique(ガラクツロン酸)
Ac.=Acide(酸)
その中で重要なのが、酒石酸とリンゴ酸(この2つの有機酸だけで全体の90%を占める)
そしてクエン酸。
1、Acide Tartrique 酒石酸:COOH-CHOH-CHOH-HOOC
・ブドウ中の酸のほとんどがこの酒石酸です。
・含有量:3〜7g/l(果汁中)、1〜4g(ワイン中)
・代謝されにくく、成熟、熟成、醸造期間に減少はあまりしない。
・カルシウムイオンやカリウムイオンに容易に結合して
CaT(酒石酸カリウム)やKHT(酒石酸水素カリウム)になる。
ほとんどが酒石酸カリウムとして存在する。これは溶解度が小さく結晶となる事がある。
アルコール発酵中や、気温が低いところに長時間置いている時、このような事が起きる。
ちなみにソーテルヌワインは起こり難い。
・Bacteries lactiques(ラクトバチルス)によって、酒石酸が分解され
酸度の低下、揮発酸の上昇する事がある。(Maladie de la tourne)
・酸補充のため、ワインや果汁に酒石酸の添加が認められている(2.5g/lまでの添加OK)
・逆に酒石酸の含有量が多すぎると、味にも多少なりとも悪い影響もある
(ワインにかたさが出たり、渋みが増す、ワインに輝きも出るのも確か)
2、Acide Malique リンゴ酸:COOH-CH2-CHOH-COOH
・含有量:1〜10g/l(果汁中)
・酒石酸と違い、微生物の影響を受けるので不安定な酸である。
・成熟とともに減少する。しかし、温度が低い年は、あまり減少しない。
・MLF(マロラクティック発酵)により、酸味が強いリンゴ酸から乳酸に変えられる。
3、Acide Citrique クエン酸:C6H8O7
・含有量:0.5g/l以下
・リンゴ酸と同様に、微生物の影響を受けるので不安定。(乳酸や酢酸に転換されてしまう)
しかし、酸度の調整などで(白ワイン)酢酸生成リスクが減る清澄作業後に
クエン酸添加をする事もある(ワイン中で1g/l以下)
赤ワインに関しては、揮発酸(酢酸)の生成のリスクが大きいため行われる事はほとんどない。
☆発酵に関係する酸☆
Ac.Lactique,Ac.Succinique,Ac.Pyruvique,Ac.Oxoglutarique
Ac.Citramalique,Ac.Dimothyleglycerique,Ac.Formique
1、Acide Lactique 乳酸:C3H6O3
・含有量:180〜400mg/l
・発酵生成される乳酸の種類は3通りある。
・糖類から酵母由来のもの
・リンゴ酸からバクテリアが生成するもの
・糖やグリセロールから乳酸菌(oenococcus)によって生成されるもの
2、Acide Succinique 琥珀酸
・含有量:300mg〜1g(ワイン中)
・ワインの複雑味、香りに貢献
有機酸の章は覚える事が膨大すぎて書ききれないのでこの辺で....
ワインに含まれる有機酸=3〜9g/l
pH=2.8〜3.5
(pHが7より小さければ酸性、大きければアルカリ性)
☆ブドウ由来の酸☆
13種類の酸が存在する
Ac.Tartrique(酒石酸),Ac.Malique(リンゴ酸),Ac.Citrique(クエン酸)
Ac.Ascorbique(アスコルビン酸),Ac.Oxalique(シュウ酸),Ac.Uronique(ウロン酸)
Ac.Glycolique(グリコール酸),Ac.Fumarique(フマ産),
Ac.Shikimique(シキミ酸),Ac.Gluconique(グルコン酸),Ac.Mucique(粘液酸)
Ac.Galacturonique(ガラクツロン酸)
Ac.=Acide(酸)
その中で重要なのが、酒石酸とリンゴ酸(この2つの有機酸だけで全体の90%を占める)
そしてクエン酸。
1、Acide Tartrique 酒石酸:COOH-CHOH-CHOH-HOOC
・ブドウ中の酸のほとんどがこの酒石酸です。
・含有量:3〜7g/l(果汁中)、1〜4g(ワイン中)
・代謝されにくく、成熟、熟成、醸造期間に減少はあまりしない。
・カルシウムイオンやカリウムイオンに容易に結合して
CaT(酒石酸カリウム)やKHT(酒石酸水素カリウム)になる。
ほとんどが酒石酸カリウムとして存在する。これは溶解度が小さく結晶となる事がある。
アルコール発酵中や、気温が低いところに長時間置いている時、このような事が起きる。
ちなみにソーテルヌワインは起こり難い。
・Bacteries lactiques(ラクトバチルス)によって、酒石酸が分解され
酸度の低下、揮発酸の上昇する事がある。(Maladie de la tourne)
・酸補充のため、ワインや果汁に酒石酸の添加が認められている(2.5g/lまでの添加OK)
・逆に酒石酸の含有量が多すぎると、味にも多少なりとも悪い影響もある
(ワインにかたさが出たり、渋みが増す、ワインに輝きも出るのも確か)
2、Acide Malique リンゴ酸:COOH-CH2-CHOH-COOH
・含有量:1〜10g/l(果汁中)
・酒石酸と違い、微生物の影響を受けるので不安定な酸である。
・成熟とともに減少する。しかし、温度が低い年は、あまり減少しない。
・MLF(マロラクティック発酵)により、酸味が強いリンゴ酸から乳酸に変えられる。
3、Acide Citrique クエン酸:C6H8O7
・含有量:0.5g/l以下
・リンゴ酸と同様に、微生物の影響を受けるので不安定。(乳酸や酢酸に転換されてしまう)
しかし、酸度の調整などで(白ワイン)酢酸生成リスクが減る清澄作業後に
クエン酸添加をする事もある(ワイン中で1g/l以下)
赤ワインに関しては、揮発酸(酢酸)の生成のリスクが大きいため行われる事はほとんどない。
☆発酵に関係する酸☆
Ac.Lactique,Ac.Succinique,Ac.Pyruvique,Ac.Oxoglutarique
Ac.Citramalique,Ac.Dimothyleglycerique,Ac.Formique
1、Acide Lactique 乳酸:C3H6O3
・含有量:180〜400mg/l
・発酵生成される乳酸の種類は3通りある。
・糖類から酵母由来のもの
・リンゴ酸からバクテリアが生成するもの
・糖やグリセロールから乳酸菌(oenococcus)によって生成されるもの
2、Acide Succinique 琥珀酸
・含有量:300mg〜1g(ワイン中)
・ワインの複雑味、香りに貢献
有機酸の章は覚える事が膨大すぎて書ききれないのでこの辺で....